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2010年12月27日 (月)

不倫という文化現象 世界史における不倫と現代日本

    古代イスラエルにおいては、必ずしも厳格な一夫一婦制がとられていたというわけではないが旧約聖書からは一夫一婦制が理想と見られていたことがうかがわれる。中世西欧キリスト教世界においては結婚が宗教的な意味をもつものであり、とくにカトリック教会においてはトリエント総会議(1545-1563)以来離婚が原則として認められないことが確認されている。プロテスタント倫理においても結婚は永続性をもつことが確認されている。世界史において有名な話はイギリス王ヘンリー8世の離婚騒動であろう。ヘンリーはキャサリン妃と離婚し、アン・ブーリンと結婚、エリザベスが生れた。これによってイギリスはローマから分離したイギリス国教会を成立させた。その後、ヘンリーは第3の妃ジェーン・シーモアと結婚し、翌年待望の男子(エドワード6世)が生れた。この一連の王室スキャンダルはイギリス・ルネサンス誕生の発端となり、劇作家シェークスピアなどが活躍する華やかな時代を生むこととなった。日本でも文化が爛熟した江戸時代、西鶴や近松が男女の情話を悲しくも切なく描いている。1996年「日本経済新聞」に連載された渡辺淳一の「失楽園」は九木祥一郎(55歳)、松原凛子(38歳)のW不倫の果ての心中物語であるが、日本社会の基底には不倫文化があることをあらためて証明した。年の瀬に起こった桃久仁合戦にジャーナリズムの関心が集中するのも現代における不倫願望の世相の一つの現れとみえる。「不倫は文化だ」という説は正しい。

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