流行歌の当て字・当て読み
子供のころよく歌った飯田久彦の「♪あの娘はルイジアナ・ママ」(ルイジアナ・ママ)「街角で別れたあの娘はいまどこに」(悲しき街角)。「あの娘」は「あのむすめ」とは読まない。「あのこ」と読む。だが「娘」という漢字を字引で調べても、「ニョウ」「ジョウ」という音はあっても、「コ」はない。つまり当て読みである。歌謡曲には当て字・当て読みは多い。谷村新司の「昴」に「宿命の星たちよ」とある。宿命を「さだめ」と読む。他の歌謡曲では「運命(さだめ)」が多い。よくある当て字は、理由(わけ)、故郷(くに)、男女(みょうと)、生命(いのち)、女(ひと)、幸福(しあわせ)、過去(むかし)、季節(とき)、瞬間(とき)、真実(ほんとう)、地球(ほし)、心臓(ハート)、失望(なやみ)など。歌謡曲の当て字の最初は、昭和8年の佐伯孝夫が作詞した「僕の青春」だろうか。「青春」を「はる」と読ませ、藤山一郎が歌ったところヒットした。
永遠(とわ)も辞書には永久(とわ)とあるが、永遠(とわ)はない。歌謡曲でよく使われる当て字の一つである。
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