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2010年11月 4日 (木)

いま子どもの社会保障は

    不況が続く日本では、乳児を育てられずに置き去りにする事件が各地で相次いでいる。厚生労働省によると、トイレや病院などに身元不明のまま捨てられる「棄児(きじ)」は、年間50件にもなる。嗚呼、無情。いつの世にも多くの事情があって育てることのできない人はいる。里親制度もある。なせ棄児が増加しているのか。

  今では死語となったが、かつて日本では「嬰児殺し」という語はあった。古い国語辞典なら載っている。「間引き」ともいい、明治初年ころまでは全国的におこなわれた。その方法は布団で窒息させたり、石うすで圧殺したりする。とくに江戸時代後期にこの風は甚だしかったが、大正期になると国民の教育制度が普及し、さすがにこの悪しき風潮もなくなったかにみえた。ところが、昭和恐慌で失業者が増加した80年前、都市でこんな事件があった。東京府下板橋町で「岩の坂もらい子殺し事件」(昭和5年)である。岩の坂には当時100人以上の子どもがいた。うまく成長したものは、4、5歳になると乞食や遊芸乞食に、14、15歳になると女子は娼妓、男子は炭鉱の雑役夫に売り飛ばされる。日本はどれだけ児童の社会福祉が整ったのだろうか。社会、風俗、世相は人を映し出す鏡である。

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