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2010年11月13日 (土)

霧に消えた人

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    キネマ旬報の「フーテンの寅さん」特集でマドンナの人気ベストテン第一位は浅丘ルリ子のリリーだった。か細い体で凛とした激しい気性を秘めているヒロイン。日本版でスカーレット・オハラを演じるとすれば浅丘ルリ子をおいて他に見当たらないだろう。しかしリリーを彼女の代表作とするには当たらない。日活時代の浅丘は石原や小林の恋人役とイメージがあるだろうが、浅丘主演の作品も実は多い。いずれも好演しているが正当な評価をされずにいた。映画「霧に消えた人」も凡作と見られるかもしれないが、実は味わいのある作品である。原作は円地文子が週刊女性自身に連載していた小説。東京の一流会社でBGをしている藤崎美沙(浅丘)は桐生の織物問屋の長男山科槙夫(葉山良二)との縁談話があった。なかなか誠実な青年だが、もうひとつ気乗りがしない。あるとき偶然に朝吹岳志(二谷英明)と出会う。山登りの好きな素朴な青年にひかれていく美沙。グループで那須高原へハイキングへ行く。ここで本当の愛を確信する。物語は利倉岸子(吉行和子)が妻子ある男性と山で心中するところから急展開。「幸福とは愛すること」と書かれた遺書があった。美沙の結婚の決心は固まったようだ。このような昭和30年代の女性の結婚観のようなものが風俗的に感じられる好編である。

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