フランク永井
ささやくような甘い歌声で「低音の魅力」といわれた歌手フランク永井の命日。2年前、肺炎をこじらせ死去した。76歳だった。
若い頃、フランク永井は芝浦の米軍キャンプでトレーラーの運転手をしていたそうだ。事故で退職し、生活費を稼ぐために独学で歌を覚えて、米軍のクラブ歌手となったという。そういえば初期のフランク永井のヒット曲には車に関する曲が多い。「♪つらい恋ならネオンの海へ 捨ててきたのに忘れてきたのに バック・ミラーにあの娘の顔が 浮かぶ夜霧のああ第二国道」(夜霧の第二国道)、「♪からのトラック思いきりとばしゃ ビルの谷間に灯がともる 今日もとにかく無事だった」(13,800円)、「♪おもかげまぶたに裏路へ 出れば冷たいアスファルト 似た娘乗せてゆくキャデラック テイル・ランプがただ赤い」(東京午前三時)。
「有楽町で逢いましょう」などの都会派ムード歌謡もいいけれど、お得意のジャズをもう一度たっぷり聞きたかった。
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