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2010年9月30日 (木)

太宰治ブーム

   太宰治(1909-1948)はこの60年間でもっともよく読まれた作家の1人だろうが、いままた原作の映像化でさらにその読者層を拡大しつつあるように思える。NHKの「太宰治短編小説集」というドラマは朗読で構成されている。毎回アニメや影絵や映像など様々。西川美和演出の「駆け込み訴え」を見て驚いた。当然、ユダの話なので古代のイスラエルであるべきなのだが、現代の女子高生に置き換えられている。清水くるみ(ユダ)が日南響子(イエス)に同性愛を感じているが、愛をえられず裏切るというストーリー。16歳のフレッシュな女優の魅力もさることながら、こういった解釈で太宰作品を味わうこともアリなのかと思わせる出来栄えである。原作を読むとくどいほどユダの心情が吐露されているが、映像で味わうと別世界に感じられる。ボランティアの寄付活動やお祭りでの浴衣姿、キャンプファイアーなどが次々と映像に映し出される。珍しい「駆け込み訴え」である。あの世の太宰が見ても面白ろがっているのではないだろうか。

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