エピキュリアン
ギリシアの哲学者エピクロスはアテネで学校を開いた。古代にあっては魂の救済者として尊ばれ、神に対する畏怖を取り除くことを願ったが無神論者というわけではなく、のちのキリスト教に似通う点もみられる。彼は人間にとって最高善は快楽(hedone ヘドネ)であると説いたが、それは精神的な幸福であった。「パンと水さえあれば、ゼウスの神より、わたしはしあわせだ」といったといわれるが、そのような物欲で心を動かされることのない生活をよしとした。なるべく公共の生活からは遠く、隠れて生きることを説いた。外物にとらわれず、精神を平静・無感動に保つことを幸福と考えたのである。しかし、後世では、エピクロスの快楽主義をもっと物質的、肉体的に解するようになり、今日「エピキュリアン」というのは、官能的な享楽主義者・快楽主義者を呼ぶ名になっている。
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