「日本史年表」とヘアヌード元年
ブログ記事を書くとき、吉川弘文館の児玉幸多編「日本史年表・地図」をよく利用する。比較的新しい記述には頭をかしげる記述が多い。1990年以降の「芸能」欄の記述をみると、藤山寛美、高峰三枝子、木暮実千代、観世左近、浜口庫之助と物故者の名前を並べている。年表の記述に物故者を羅列して時代感が生ずるであろうか。またインターネットの普及した今日において、芸能人や有名人の物故者の記述が年表に不可欠なものであろうか。むしろ事件を優先するべきではないか。スポーツ欄は事件、出来事を記述しているので整合性がないように思える。
「風俗・芸能」として、政治、外交、経済などの欄には記入できない、時代、世相を反映する事項を記述すればいい。例えば1991年は「湾岸戦争とヘア・ヌード元年」と記憶すれば、時代が鮮やかに甦る。篠山紀信による樋口可南子のヌード写真集はヘア(陰毛)がはっきり見える日本初の写真集で、当局の規制にかかわらず合法的かつ記念碑的作品として大きな話題を呼んだ。これをきっかけに、ヘアヌード写真集が氾濫、宮沢りえ「サンタフェ」は4500円したが、130万部突破した。思わずニャニャとするような過去の珍事件から、歴史への興味や関心がでてくるものである。
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