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2010年9月19日 (日)

人体の60パーセントは水

    人間の体の中には何が一番多く含まれているかという質問をすると、たいていの人は筋肉とか、骨とかいった回答をする。水という答えの返ってくることは少ない。ところが実際には、人体の最も主要な成分は水なのである。たしかに筋肉の量は体の中に多い。しかし、その筋肉もタンパク質だけでは成り立たない。これは、水を含んでいるから筋肉として成り立っているのである。ではどれくらいの水を人体が含んでいるのか。人体の水分比は新生児が最も多くて80%、続いて小児の70%、成人男性の60%、成人女性の55%、老人は50%以下である。のどが渇いたとき、水一杯を飲んだだけでまるで生き返ったような感じがする。身体的にも水は人にとって大切であるが、心理的にも気分が落ち着いたり、ストレスをやわらげる効果がある。もちろん緑茶であったりカモミール茶であってもよい。おいしい水が人間にとって大切である。この当たり前のようなことだが、やはりギリシアの賢人タレスが「水」を哲学的に考察している。タレスは「万物の始原(アルケー)」とは何かということを日夜考えあぐねていたら、足元にあった泉に気づかずに落ちてしまった。それでトラキア生まれの女奴隷にさえ笑われたそうだが、流石にタレス先生、「万物の始原は水なり」と悟ったらしい。ここでの水というのは、「みずみずしいもの」という意味らしい。生命はあたたく、水気のあるものである。それに反し、死んだものは冷たく、干乾びたものである。つまり生命の源はみずみずしいものである。ここに「学問のはじまりがあった」と、のちのアリストテレスも言っている。
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