愛は金にまさる
「人間というものは愛が得られないためよりも、金が得られないために自殺することが多いものだ」とサマーセット・モームは「人間の絆」で言っている。経済的窮乏による自殺。年老いて身体も弱くなって働けないから収入がない。病院に通うにも金がかかる。子供や孫の世話にもなりたくない。どこか知らないところへ行って死んでしまおう。人知れず、死んで、遺体も発見されず、家族も捜索願いを出すこともせず、ただ歳月だけが流れ、戸籍では100歳を超える。こんな人が案外と世の中には多いのではないだろうか。決して不幸な人生だったわけでもなく、それなりに普通の人生を歩んできた人たちだろう。ケペルもそんな死に方になるかもしれない。両親はすでに無く、あてにできる係累もない。つれあいがいるのでいまは幸せだが一人になれば、どこか知らないところで樹海か雪に埋もれてひっそりと死んでいくだろう。誰も届けをしないから長寿日本一になるかもしれない。いやこのブログの更新がないので誰が不審に思い通報して死んだことが発覚するかもしれない。私はモームの言葉とは反対に「人間は愛が得られないから自殺する」という説に一票を入れたい。
« ラスト・ホリディ | トップページ | 韓国はキム姓とキムチの国 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 噂の「ナウル台座」(2025.04.21)
- 定額減税調整給付金(2024.08.02)
- 人生、楽しく行きましょう(2024.06.07)
- まもなく大型連休(2024.04.26)
- 春浅し(2023.02.06)
コメント