アドリア海の花嫁ベニス
ベニスは潮が満ちれば水没しそうな島々からなる。水深を熟知していなければ航行不可能な潟のなかは、外敵から身を守るのに最適だった。5世紀のゲルマン人侵入の際、一時的に島に避難したのが町の発端となった。ベニスの商人は、地中海の制海権を握り、海上貿易で大発展をとげた。第4回十字軍(1202年)を起こして東ローマ帝国の首都コンスタンチノープルを占領したりした。ルネサンス時代数百年をつうじて、大きな内乱がなかったのは、このベニスだけである。ベニスが経済的に豊かだったこと、だれもが華やかな祭典に参加し、町との一体感を味わうことができたのが長期安定を支えた理由といわれる。ベニスはソフトツーリズムの典型として世界中からの観光客でにぎわう。
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