衆縁和合
平城遷都1300年を迎えてにぎわう奈良。今年はコンサートがさかんに催されている。薬師寺コンサートは有名で、すでに南こうせつ、堂本剛のコンサートが行われた。これから安蘭けい、安全地帯、石井竜也、AKB48のコンサートが開催予定。キリストの教会でもクラシック・コンサートはどこでも開催されている。イスラム教でも、例外的ではあるが、「ウルス」と呼ばれる聖人の記念日には、カッワーリやスフィアナ・カラムのコンサートが催されることがある。しかし、あくまで祈りのための神聖な場所ということは忘れていない。日本のように宗教と無縁の音楽を盛大に行うことは世界的にみて稀なことだろう。この考えに理解することはむずかしいが、仏教の「衆縁和合」という言葉をひきあいにするらしい。すべてが合わざらないと、すべてが成就しない、縁が欠けるとものが生じてこない。コンサートで、来られる方にお寺と何らかの縁が生まれればいい、という考え方らしい。やはり仏教側でもコンサートの来る人はお寺や仏には何らの関心もないことはわかっている。イベントで大勢くることに意味があると考えているのだろう。(もとろんビジネスとして考えているのだろう)日本の仏教の商魂たくましさをみる。
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