イスラーム教とキリスト教
サッカーW杯で日本がカメルーンに快勝。NHK高校講座「世界史」の録画を見ながら、ふとイスラーム諸国はサッカーをするのだろうか、と思った。イスラーム圏ではW杯はキリスト教文化に属するものとして観戦やプレーが禁止されている。これは日本などキリスト教とは無縁の不信心国も参加しているので大きな誤解であるが。ソマリアでこっそりサッカーをTV観戦していた若者2人が射殺されたという恐ろしいニュース。イスラーム教とキリスト教との対立は根深い。
いまヨーロッパでは、ベルギーに続き、フランスでもブルカ禁止の法制化が進んでいる。ブルカとは、イスラム女性が頭から足元まで全身をすっぽり覆う黒い民族衣装。もともとフランスは宗教の自由を保障するという良き伝統があったのだが、サルコジは望ましからざる外国人を追い出す政策で人気を獲得した。日本にも東京都渋谷に「東京ジャーミイ」というモスクがある。高校講座「世界史」の寺田ちひろちゃんがスカーフをして入館していた。
われわれの世代、なぜかイスラームには親近感がある。たぶん「アラーの使者」波島進、千葉真一のヒーロー像のためだろう。アラーという厳格な唯一神も子どものころから聞いている。キリスト教やユダヤ教と同じ一神教である。ムハンマドはアダム・ノア・アブラハム・モーセ・ダヴィデ・ソロモン・イエスなどとともに、ムハンマドは最後に現れた最もすぐれた預言者であるとされる。同根異種がやっかいなのだ。イスラーム原理主義者への批判は多いが、世界史学習する者としては、異文化理解の立場でイスラーム世界は重要テーマのひとつである。
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