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2010年5月 6日 (木)

白いリボンのような道

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    第11話「白いリボンのような道」は「逃亡者」シリーズ中でも最高のシナリオの一編であろう。ウェストヴァージニア。かつて炭鉱で栄えたが今ではさびれた町をリチャード・キンブルは訪れる。酒場でならず者たちにからまれて、保安官に追われる羽目になる。山に逃れキャシー(サンディ・デニス)という若い女に出会い、家に匿ってもらう。ジェラード警部の追跡を逃れて山の上の廃坑に女はキンブルを連れていく。女は自分も町へつれていってほしいと懇願する。キンブルは君なら一人でも十分に生きていけると説得する。ジェラードと保安官が廃坑を入ってきた。女は道を土砂で埋めてキンブルを反対側の抜け道へと案内する。キャシーも自立して都会へと旅立つだろう。キンブルも果てしない孤独な旅が続く。米では第3話。初期の作品には演劇の舞台の脚本のような人生の苦悩が鮮明に描かれている内容が多い。その中でも本編はアメリカ社会の小さな一地方を舞台に閉山になった炭鉱、女性の自立をテーマに問題提起している。「逃亡者」をジェラード警部、片腕の男、キンブルの三者三様の追跡劇、アクションと見なす人は多いが、良質な部分はウイリアム・インジの戯曲「ピクニック」のような家庭劇にこそ深い味わいがある。

    キャシー役は日本でいえば、牧織江(「青春の門」)か。アメリカの大竹しのぶ・サンディ・デニス(1937-1992)は劇団出身で当時、若手演技派ナンバーワンだった。「バージニア・ウルフなんかこわくない」でアカデミー助演女優賞、ジャック・レモンと「おかしな夫婦」(71)で共演している。ほか「下り階段をのぼれ」(67)「今宵かぎりの恋」(68)「雨に濡れた舗道」(70)など名作映画が多い。

Photo_2 名女優サンディ・デニス

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