姦通罪と不敬罪
戦前の日本の刑法には姦通罪やら不敬罪やら放浪罪やらいろいろあった。姦通罪では夫のある婦人が夫以外の男と性交したとき、その婦人と相姦者とを夫の告訴をまって処罰することにしていた。しかし、これでは憲法14条の「法の下の平等」にそぐわないので、夫の姦通をも処罰するか、両方とも処罰しないか、議論が分かれたが、結局、後者の立場をとることになった。ところが、いまでも韓国では姦通罪(男女を問わず)が残っているので、しばしば話題となる。日本の不敬罪は天皇の人間宣言とともに無くなったが、タイでは不敬罪があって、王室批判は刑法の罪にあたる。ある女性が映画館へ入った。上映前に王室の写真がスクリーンに写しだされて、国王讃歌が流れる。みんなは起立したが、その女性一人だけは起立しなかった。そのため周囲の客が怒り出して大騒ぎになった。女性は不敬罪で逮捕された。有罪となれば最大15年の禁固刑となる。姦通罪や不敬罪は外国人にも適用されるので旅行中は要注意である。
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https://youtu.be/Xwjg9jGcOuw
https://youtu.be/0-PHAszxmlY
https://youtu.be/o3qyYx4YzKQ
「ムッソリーニ万歳」
こういっただけで逮捕される国があったら、その国末期。
どういう体制で、どういう政策をしようが、その国の終わりは近い。
枢軸国のどの国よりもひどい。
事実上の不敬罪が、既に存在する我が国に無関係の話ではない。
投稿: 芋田治虫 | 2019年9月 7日 (土) 14時18分