トロイデではなかった甲山
六甲山東麓の東神戸、芦屋、西宮の付近はソメイヨシノと相前後して、ツツジ科植物が一斉に開花する。コバノミツバツツジ、ヤマツツジ、モチツツジの三種があり、このうちコバノミツバツツジが最も多く、代表する植物となっている。山麓の斜面には燃えるようなツツジが、目をみはるように美しい季節となる。
六甲山東端には海抜309mという甲山(兵庫県西宮市)がある。小学生の遠足などに手ごろなコースだろう。かつては形状が鐘状であることからトロイデ(鐘状火山)の典型といわれていたが、昭和30年代に研究が進むと、地質的に花崗岩の風化によってできた山で、隣接する六甲山の隆起・沈降と共に形成された。つまり花崗岩中の輝石安山岩が選択侵食によって取り残されて形成されたと考えられている。
« サンゴ礁の島・沖永良部島 | トップページ | 「昭和の日」雑感 »
「自然・科学」カテゴリの記事
- 扁形動物タルヒメウズムシ(2025.06.11)
- 仁川百合野町地区地すべり資料館(2025.05.04)
- スズメ(2025.02.10)
- 世界を変えた科学理論の発見(2024.06.02)
- 忍冬(2024.05.11)
コメント