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2010年3月 6日 (土)

非情な追跡者ジェラード警部

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   「逃亡者」の魅力の1つにあの執念深いジェラード警部(barry morse)のキャラクターがある。当時こどもの噂では「真犯人はジェラードだ」という友だちがいた。それほどバリー・モース(1918-2008)は有名な外国俳優である。最近までロンドンで静かな余生(著作などかなり活発な活動をされていたようだが)を送っていた様子がネットでわかる。頭髪が薄いので高齢にみえたが50歳前後だった。第85話「非情な追跡者」は最新のコンピュータを駆使して、季節により異なるが、今頃は果樹園で働き、貨物列車で移動する、という結果がでた。警官を手配して待ちかまえていると、案の定キンブルが現われた。人間の行動パターンを研究しているライダー博士の研究の正しいことが実証された。記者がこれをニュースにする。偶然にこれを知ったキンブルは、行動パターンを変えてしまう。

   初期のコンピュータの登場の様子がたいへん面白い。このコンピュータでキンブル事件を割り出すと、98%の確立で無罪とでた。ジェラードは「わたしは2%を信ずる」と断言する。ところでいまでもアメリカ社会ではコンピュータによって裁判の判定をしていない。どんなに詳細にデータを集めていても、人間の犯罪心理はコンピュータには予測不能である。将来も可能かどうかわからない。でも陪審員や裁判員などよりは正しい、という皮肉が込められているような一編である。

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