ユニット構成
世界史の概説書、テキストを構想している。各国別でわかりやすい簡便なもの。スタイルはユニット構成。JLA図書館情報学テキストシリーズは授業時間数を考慮して組み立てたユニット方式を採用している。各ユニットはスタンダードな内容の解説、発展的に取り扱うことが望まれる内容はオプションとして構成している。
ところで「ユニット」て何んだろう。あまりにも多方面で使われるので本来の意味があいまいかもしれない。広辞苑には「単位」とある。おそらく情報の起源が軍事であるように、軍隊の部隊、戦術単位、第○師団、などがルーツだろう。もっともわかりやすい例は「ユニットバス」。工場であらかじめ天井、浴槽、床などパーツを成型しておいて、現場で搬入して組み立てる方式。
このようなユニット方式を最初に学問分野で応用したのはアメリカの図書館人だろう。情報を整理するうえでカード方式が最も簡便で検索しやすい。デューイは5×3インチサイズに規格をきめ、その記入方式の統一を提案した。1886年のことである。日本にも明治時代からカード目録が輸入された。学生は図書目録カードをノートのルーズリーフのように使用した。字数は制限されるが、主題ごとに編成が可能である。京大カードといってB6サイズのものも登場した。梅棹忠夫の「知的生産の技術」で広く知られるようになった。コンピュータのまだない時代、各自がカードに記入して、情報を整理していた。とくに法曹界をめざす司法試験の受験生たちの勉強ぶりはカード第一主義だった。
現在のブログも考えてみれば、目録カードのようなユニット単位で構成されている。この「ケペル先生のブログ」の記事数は2972件あるが、1記事が1ユニットといえる。カテゴリーで一応分類されている。記述に誤りがありば修正も簡単である。だから勉強ノートがわりにブログを書く人も現われるのであろう。実は「カンボジア史」は世界史の1ユニットとして記述した。これから世界各国の歴史が完成するにはどれくらいの歳月を要するだろうか。「日暮れて途遠し」の感があるが「千里の道も一歩から」でもある。
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