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2010年2月 3日 (水)

じゃあ、読もう

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    今年は国民読書年にあたる。でも、国民読書年って何に?どんな取り組みしているのかイマイチ見えてこない。テレビやマスコミで報道している?図書館でキャンペーンしているのかな?むしろ街の小さな書店が減少したり、出版不況で長年愛読していた雑誌が休刊したり、読書環境は悪くなっている気がする。国民読書年は、国立国会図書館館長の長尾真さんに言わせると「とにかく本を読もう」ということだそうだ。賛成。でも、実はこの当たり前のキャンペーンを実りあるものにするのは、相当に難しいことなんだ。理由はなかなかうまく説明がつかないけど。つまり、誰と話しても、「読書は大切だね」「わたし本を読むことが大好き」と言うんだけど…。そんな当たり前のようなことを、百遍くりかえしても、きれいな言葉はでてくるけど、本は買わないで立ち読みするし、図書館が近くにあるのは当たり前って感じで、めったに行かないし、家にも本はあるけど、テレビやゲームや旅行のほうが楽しいし、休日はショッピングやレストランで過ごすし、結局は一月、一冊の本も読んだことないけど、人にはいつも「本は好きです」「読んでます」ていうことにしている、そんな人がフツーなんだろう。ようするに活字への飢餓感がないっていうのかな。終戦直後は、思想弾圧で読みたいもの、表現したいことができなかったけど、自由になって、みんなむさぼり読んで、議論した。あの岩波書店の「世界」をみんな並んで買った。すぐに売り切れた。でも今の時代も読むことが大事だということをわかってほしい。だれが、どれだけ真剣に説いているのか。おそらく誰もいないんじゃないだろうか。文化推進機構なんてところで予算とって、やっているフリしているだけなんだろう。「明日、読む」とか、「あとで、読む」とか、「いつか、読む」じゃなくて、「いますぐ、読め」「読むことは、食べること、寝ることと同じくらい大切」「命の読書。死んだら読めない」「寸暇をおしめ」みんな先哲の教えだけど、わからないだろうな。無理だろうな。結局、トーンダウンして、「じゃあ、読もう」と言ってくれれば、良しとしょう。

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