世界ダッチワイフ一千年史
今週号の記事に「南極1号からラブドールまてせ、ダッチワイフ開発60年史」が目につく。ダッチワイフは合成樹脂のものからシリコン樹脂のものまで進化しているらしい。ダッチワイフの起源は中国だろう。「竹夫人」(ちくふじん)といって、夏、涼をとるために抱いて寝る長さ5尺(約1.5m)ばかりの円筒状の竹籠が古代中国から既にあった。竹奴、青奴ともいう。男が抱くと竹夫人で、女が抱くと青奴というのか。これが朝鮮に伝わり、日本にも伝来して抱籠、添寝籠ともよばれた。台湾、東南アジアにも伝わり、とくに南洋華僑の間で広く用いられた。ジャワはオランダの植民地だったので、「ダッチワイフ」(オランダ人の妻)として主にイギリス人が広めた。いまでは世界各地に人形のようなものが流布している。宋の蘇軾に「俗に竹几を以て竹夫人と為す」とあり、すでに1000年以上の歴史がある。
天にあらば比翼の籠や竹夫人(与謝蕪村)
蓬生や手ぬぐい懸けて竹夫人(大島蓼太)
潮騒やリオのホテルの竹夫人(坂倉けん六)
ジャワの夜のスマトラの夜の竹夫人(清水忠彦)
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