幕末維新土佐人国記
いま放送中のNHK大河ドラマ「龍馬伝」は面白くなりそうだ。土佐藩を脱藩し、薩長同盟を成し遂げ、世界に眼を向けて疾走した坂本龍馬(1835-1867)の33年の短い生涯であるが、大志、現実的な判断力と行動力が現代の多くの日本人に共感を呼ぶことであろう。坂本龍馬と岩崎弥太郎が育った土佐とはどんな国だったのか。そして土佐が近現代の日本の発展に与えた影響はどのようなものだったのか。
龍馬の盟友中岡慎太郎は土佐国安岐郡北川郷柏木村。大政奉還で知られる山内容堂、後藤象二郎は高知城下に生まれる。土佐勤皇党の武市瑞山は長岡郡吹井村。吉田東洋は城下帯屋町に生まれたが、土佐長浜村の鶴田で少林塾を開いた。「人斬り以蔵」と恐れられた岡田以蔵は土佐郡江ノ口。西南の役の熊本鎮台司令長官だった谷干城は土佐窪川村。天誅組の吉村寅太郎は高岡郡芳生野村。三菱財閥の創始者岩崎弥太郎は安芸郡井ノ口村字一ノ宮。海外新知識を日本に伝えた中浜万次郎は幡多郡中浜。五箇条御誓文起草者の一人といわれる福岡孝悌や開明派知識人の河田小龍は高知城下の生まれ。土佐藩家老の岩村英俊、法学者の小野梓は土佐宿毛の人。このほか明治の自由民権運動家の板垣退助、片岡健吉、中江兆民、植木枝盛、大江卓、林包明、林有造、中島信行、馬場辰猪、大石正巳、竹内綱、楠瀬喜多など幕末から明治にかけて土佐は多くの偉人を輩出している。中江門下の幸徳秋水は社会主義者として革命的民主主義を説いた。
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ジョン万次郎の存在が大きいのではないでしょうか。彼から聞き取りをして絵や文章を書いたが河田小龍にたくさんの土佐人が教えを乞いに来た。世界地図を見て意識が変わったとか考えられます。
男爵芋を北海道に移植した川田男爵も土佐藩の人です。横浜造船所の後で北海道に行ったらしいです。
投稿: さぶろた | 2010年1月11日 (月) 22時43分