ベストリーダー「ぐりとぐら」
一年間でよく売れた本のことをベストセラー、長年にわたり読み継がれている本をロングセラーといいますが、図書館の世界では一年間に多く読まれた本をベストリーダーといいます。この統計はコンピュータ管理が進んでいるので、どこの図書館でもわかるのですが、公表している図書館としていない図書館があります。複本の多さによって差がでることと、必ずしも優れた本であるとは限らないからです。昨年の統計はまだ公表されていませんが、2008年のある図書館のベストリーダーは一般図書は宮部みゆきの「楽園、上下」です。ティーンズ向けは美嘉の「君空」、2位も美嘉の「恋空」です。これも上下2冊本だとおもいますが、ケータイ小説で早く読めるという条件もあるでしょう。昨年のベストリーダーの一位は何でしょうか。ところで児童書の第一はかなりむかしから不動の絵本があります。中川李枝子、大村百合子の「ぐりとぐら」です。おそらく普通の公共図書館では十数冊以上の複本がありますし、幼稚園などでもお馴染みで何度も借りて帰るこどもが多いのです。のねずみのぐりとぐらは、森で大きな大きな卵をみつけました。大きな卵からは、大きなカステラが出来ました。こんな楽しい絵本はほかにありません。昭和38年に発行された絵本で、最初に「ぐりとぐら」を手にした子どもも50歳になります。つまりほとんどの日本人は「ぐりとぐら」を知っています。ちなみにケペルはもう大きかったので「ぐりとぐら」を知らない世代ですが、公共図書館に長く勤めていたので、この絵本の思い出はたくさんあります。大人になっても児童室に幼いころに読んだ絵本、お母さんに読んでもらった絵本を見つけるととても幸せな気分になることでしょう。今年は「女性の書斎・ひとり好き」でも絵本をもっと増やしたいと考えています。
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