魁皇は太刀山をめざせ
魁皇博之が歴代最多の幕内808勝目を挙げた。足かけ18年の大記録達成を心からおめでとうといいたい。かつての旧友綱部屋といえば太刀山、國見山、荒岩など猛者がいて全盛時代があった。作家の舟橋聖一は本町横網町の生まれで、友綱部屋の近所で育った。子どもの頃から相撲が好きで、戦後は横綱審議委員をつとめていた。戦後の復興期を支えた千代の山が引退したとき、舟橋は記者に次のことを語った。「太刀山は40歳で40貫になった。40歳まで相撲がとれないようでは、立派な力士とはいえない。千代の山はいうなれば六場所制とマスコミの犠牲者だ」と。その前年に六場所制がスタートしたのだ。今では六場所制を批判する人は皆無だが、力士にとって40歳というハードルはむかしからあったのだ。魁皇はまだ37歳。太刀山峰右衛門(1877-1941)は40歳まで現役だったというから、まだ3年はある。来場所で100場所を迎えるのは当然だが、通算勝星の千代の富士の1045勝まであと69勝。太刀山の引退年齢を超えて、どこまでも白星を積み重ねてほしい。
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