病は気から
CS放送を見ていると、健康食品や健康器具のコマーシャルが多い。さすがにマイナスイオンを謳ったものはみかけなくなったが、アルカリイオン水など奇跡の水であるかのように謳うものは今もある。最近は脳科学神話といって、「三歳まで教育を開始しないと手遅れである」「早期英語教育で英語をペラペラに」「右脳を鍛える」とメディアを通じてあたかも本当であるかのように信じこまされてしまう。MRI(磁気共鳴画像)の普及によって脳の解明が進歩したのは事実であるが、脳の特定部位に赤みをおびて活動していることが判明するだけであるらしい。つまり1+2が6だと考えていても赤みをおびているわけだ。しかしながら現代は人の心理にたくみにつけこんで、科学的根拠のない擬似科学が横行している。癒しの効果があるといわれればそれまでである。ゲルマニュウムや各種の入浴剤なども単なる気分の問題であろう。よく「病は気から」というが、科学的に立証することは難しいだろう。癌とストレスとの因果関係の究明も今後の課題だろう。新薬開発の治験の際に、プラセボ(偽薬)を被験者にのませると、有効な効果が現われることがある。これらは一種の暗示効果である、「効くぞ」という心理状態が体に作用しているのであろうか。
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