カモンイスとガレット
ポルトガル人は戦国時代に日本の種子島に漂着し、鉄砲を伝えたことから、ヨーロッパ文明を日本に伝えた最初の国といえる。しかし日本人の関心や知識はあまり豊富とはいえない。1550年以降、平戸や長崎において、本格的な貿易があった。俗に南蛮時代(今日この語は蔑称なので使われない)とよばれる。文学ではこの時期、ポルトガルの代表的な詩人がでている。ルイス・バス・デ・カモンイス(1524-1580)である。その叙事詩「ウス・ルジーアダス」(1572年)はバスコ・ダ・ガマのインド航路発見を中心に、ポルトガル人の偉業をたたえたものである。
19世紀のアルメイダ・ガレット(1799-1854)はカモンイスの生涯を題材とした詩「カモンイス」(1825年)や悲劇「修道士ルイス・デ・ソーサ」(1843年)はポルトガルにロマン主義を移入し、新しい世代の人々に多く読まれた。
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