臼田亜浪秀句
家をめぐりて今年の夕日おくるなり
気忙しい大晦日もいま暮れんとしている。部屋も拭掃除されてすっかり片付いた。庭も清く掃かれて塵ひとつない。家はすべても新年を迎えるばかりになっている。おだやかな夕日は硝子戸を赤く照らし、庭を染めていま西へ沈もうとしている。作者は恙なかりし今年わ喜ぶとともに、来る春を迎えんとするのである。
臼田亜浪(1879-1951)は季語・定型を守りつつ、生活的情感の自由表現を目指した。伊沢元美は「亜浪はホトトギス派と新傾向派の中間を行くといった風がある」と評した。大正・昭和戦前期は俳壇といえばホトトギスであった。反ホトトギスの亜浪はその意味では俳壇の外の人であった。今日、もっと評価されていい俳人であろう。
郭公や何処までゆかば人に逢はむ
流れ消ゆ雲かよ野路の閑古鳥
ふるさとは山路がかりに秋の暮
ゆく雲の心を誘ふ暮の春
墓起す一念草をむしるなり
氷挽く音こきこきと杉間かな
鵯のそれきり鳴かず雪の暮
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曇る日も晴れる日もある心にも…
素晴らしき哉、人生は!
It’s a Wonderful Life
オホーツクブルーの空から
ふわ~り ふわりと
白い天使たちが舞い降りてきます
無音のシンフォニーです
最高のイルミネーションです
そして、タダです。
投稿: 美幌白雲 | 2009年12月12日 (土) 17時15分