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2009年12月15日 (火)

天皇陛下ドタバタ会見

    政治の世界は流動的である。天皇と習氏との会見は政治的利用が問題視されていたが、むしろ羽毛田長官の処分問題へとすりかえられている。鳩山は記者の質問に、「今、お答えできない」としながらも「中国の副主席が日本で活動している最中にこういう状況になったのは大変残念だ」として、この事件の責任をすべて羽毛田になすりつけている。これではルールを破った者が咎めた担当責任者を処分するという、社会の規範やルールが成り立たなくなる。道義が地に落ちると社会は乱れる。天皇を政治的に利用しようとした者たちが、反対派を処分するという恐怖政治が行なわれると、怯懦、卑劣が蔓延してこの国はダメになる。天皇会見事件の問題の所在は天皇の政治的利用であるが、事件の背景は象徴天皇といいながらも「天皇は執政せず」の伝統がある国で、「天皇と政治はいまも密接にかかわっている」のが本音である、それが明言できないので「まことにデリケートな問題で」というあやふやな表現になるのである。つまり本音と建前があり、日本国民はこの国で一番エライ(元首より上)のは天皇と思っているし、外国もそのように理解しているということが、明らかとなったのが、今回のドタバタ劇のなるものなのだろう。

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