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2009年11月28日 (土)

楓橋夜泊

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月落ち烏啼いて霜天に満つ(張継)

 

   月は西に没し、烏の啼く声がきこえて、満天霜をはらんで寒さがきびしい

 

桂樹の冬栄を麗とす(楚辞)

 

   桂の冬の寒気にもしぼまず青々と栄えるのをうるわしとする

 

一灯独り寒宵を守る

 

   一灯に対してさびしく寒い冬を送る

 

独り残灯を守って断編を理む

 

   独り夜明の灯に伴うて糸切れた書物を整理する

 

五更雁を聞き満林の霜

 

    夜明けに飛雁の声を聞いて霜の林に満ちるを推知する

 

閑日冬と雖も亦自ら長し(陸遊)

 

    冬の短き日といえども閑暇なれば長き心地がする

 

山峰月を染めて寒し(簡文帝)

 

独り釣す寒江の雪(柳宗元)

 

寒窓夢成らず(蘇東坡)

 

霜天酒を煖むる遅し(張宛丘)

 

冬来りて幽興長し(唐庚)

 

   冬がきてから殊に物静かなる興趣が深い

 

書燈茅屋静

 

   読書する冬の灯火は草屋に於て殊に静かである

 

山月夜窓寒し

 

   山より出でた冬の月は夜を照らして寒い

 

山鐘夜雪の時(鄭城)

 

   山寺の鐘が鳴るのは丁度夜の雪の降る時である

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