いま空前の年下男子ブームなのか?
近日公開の映画「理想の彼氏」40歳バツイチ女が恋に落ちたのは24歳のフリーター。なぜか今この手の年上女、年下男のカップルが流行している。近年の日本映画でも「シュガー&スパイス」(沢尻エリカ、柳楽優弥)「人のセックスを笑うな」(永作博美、松山ケンイチ)がある。永作・松山コンビはかなりな年齢差、身長差もある。童顔の永作だがら不自然さは感じなかった。
むかしから文学では年上女・年下男の恋はある。「源氏物語」の光源氏と六条御息所。「チャタレイ夫人の恋人」のコニイとメラーズ。映画でもシモーニュ・シニョレ(年上の女、1959)、ヴィヴィアン・リー(ローマの哀愁、1961)、ナタリー・ドロン(個人教授、1968)、ジェニファー・オニール(おもいでの夏、1971)、ドミニク・サンダ(初恋、1971)。韓国映画ならイ・ヨンエ(春の日は過ぎゆく、2002)。邦画では田中絹代、高峰秀子(遠い雲)、司葉子(乱れ雲)、岸恵子(約束)など。つまり年上女を演じることは大女優の証明か。ドラマ「岸辺のアルバム」では八千草薫と竹脇無我。浮気、不倫、ヨロメキ型と童貞男を指南するレッスン型とに分類できる。キャンディーズのヒット曲「年下の男の子」(1975)はレッスン型だが、年上女恋愛史上、記念碑的作品となった。つまり年上女が年下男を「カワイイ」と声を出して公然と言える社会が現出したのである。
もちろん江戸時代から「年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せ」という言葉があるように、年上女は目先がきくので重宝がられた。とくに勝負事の携わる人たちには重宝がられる。落合、野村、江川、原、イチロー、貴乃花、木村拓哉、ラミレス、ペタジーニ、石井一久、松坂大輔、武豊など。みな年上女房の成功例である。料理が上手い、やりくり上手、母性で愛情を注ぐ、と姉さん女房は100点満点のいい女房たちである。
1980年代になって男女雇用均等法と好景気は女性の社会進出を促進し、ドラマの中でも男をリードする女性が理想像となった。W浅野といわれた浅野温子、浅野ゆう子(抱きしめたい)、山口智子(ロングバケーション)、江角マキコ(ラブリボリューション)、小雪(きみはペット)、深津絵理(スローダンス)、篠原涼子(anego)、黒木瞳(東京タワー)、天海祐希(Around40)、観月ありさ(おひとりさま)など。2003年からの韓流ブームも追風となった。上流階級夫人がイケメン韓国スターを追っかけて韓国まで旅行するブームは年下男を求愛する社会現象として顕著にあらわれている。
男女の平均寿命の差などを考えると、今後5歳から10歳くらいの年上女房は、あたり前となる時代がくるかもしれない。
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やっと普通になってきたって感じですね。わたしも4歳年上女房、31年一緒に過ぎました。年下の夫の良いところはいばらない、優しい、一緒に平等に考えて行ける、大事にしてくれる。などなどいっぱいあります。個人にもよるでしょうが、年上の夫を持つ人は、カサ高い、えらそうに言う、頭が固い、などと愚痴を聞かされます。自分で選択したのだから、仕方なかろうもん、と思いますがね。
投稿: ぷかりん | 2009年11月 9日 (月) 11時34分
昔から男より女のほうが長く生きると言われていたので、「姉さん女房は金の草鞋を履いてでも探せ」という言葉がうまれたそうです。つまり「比翼連理」と同じように共に死にたい希望が込められています。姉さん女房の家庭って意外と多いんですね。姉さん女房っていいとこだらけ。とくにスポーツ選手や芸能人の家庭をみればよくわかります。
投稿: ケペル | 2009年11月10日 (火) 00時14分