無料ブログはココログ

« 八木保太郎 | トップページ | 服部姓の研究 »

2009年10月19日 (月)

尽く書を信ずれば則ち書なきに如かず

Pp1000502

   これは「孟子」の「尽心」篇の一節である。「書」というのは『書経』のこと。つまり『書経』に書かれてある記録をすべて信じ込むなら、『書経』などむしろ読まない方がよい。本というものは、著者が自分の意見をのべたものであり、その意見はあくまで著者個人のものである。それをそのまま受け入れたり、無批判に自分の意見とするならば、天下には無数の異なった見解の書物があるわけだから、迷うばかりで、全然書物を読まないのと同じことだ、というのである。これは孟子の戦国時代だけでなく、現在のように情報が氾濫する時代にあっては、ますます必要とされる箴言といえよう。

« 八木保太郎 | トップページ | 服部姓の研究 »

ことば」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 八木保太郎 | トップページ | 服部姓の研究 »

最近のトラックバック

2025年6月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30