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2009年10月31日 (土)

交尾と性交の文化人類学

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  おおよそ45億年ほど前に誕生したこの地球に人類が出現したのは、今から約440万年前のことである。近年、エチオピアでラミダス猿人の全身骨格が分かる化石が発見された。学名をアルディピテクス・ラミダスといい、女性であることから愛称「アルディ」という。アルディは身長120センチ、体重50キロで、すでに直立二足歩行しているものの、男女の性差は少なく、乳房も小さい。のちのアウストラロピテクスに比べて繁殖力は弱い。類人猿のラマピテクスは二足歩行していないので、生殖器を直接つなぎあわせる生殖行為は交尾であるが、直立二足歩行のアルディは性交により子孫を残さねばならない。だが乳房が未発達のため、男性の性欲をいかに増進させるかが大きな課題となった。二足歩行した女性にとって尻(臀部)にかわって乳房の発達が進化の課程で求められていく。旧石器時代のヴィーナス像は子孫の繁栄を願い、巨大化した乳房が特徴的であるがそのことを物語っている。

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