野球とサッカー、モルフォロギー(形態学)から見た相違点
日本で人気のスポーツといえば野球とサッカーである。その魅力と人気の秘密を解明することは興味あるテーマであるが、ここではモルフォロギーの観点から考察する。モルフォロギー(Morpolgie)とは、型や像を意味するギリシア語の女性名詞「モルペー」に由来し、形態学と訳される。むかしから運動競技の形態を大きくコンテスト(競技)とコンバット(戦闘)の二つに分ける分類法がある。前者は、競技で相手の妨害をうけることなく、自分の能力を十分に発揮できる形のものであり、後者はいうまでもなく、相互に直接的な妨害を許されて行われる争いである。サッカーは11人からなる各々2チームが手を使わない(ゴールキーバーを除く)で相手チームのゴールへボールを入れ、得点を争う競技であり、あきらかなるコンバット形式であるといえる。野球は1チーム9人からなる2チームが、ダイヤモンド形のフィールドにおいて交互に攻撃・守備をおこない、得点を取り合うものである。よく総力戦などと表現されコンバットのように見えるが、運動形態学から考えると、歩・走・跳・投・打などの運動の基本動作が妨害を受けることなく自己の能力を発揮できる状態にあるという観点からコンバット形式とはいえない。
すなわち運動競技をその特性に着目して、下記の7分類に区分して考察してみよう。
非競争的個人的運動・・・ラジオ体操、ストレッチ
非競争的対人的運動・・・社交ダンス
非競争的集団的運動・・・フォークダンス
直接的個人的競技・・・相撲、柔道、剣道
直接的集団的競技・・・ラグビー、バスケットボール、サッカー
間接的個人的競技・・・体操競技
間接的集団的競技・・・バレーボール、野球
以上、運動形態学による分類によれば、サッカーは直接的集団的競技、野球は間接的集団的競技ということになる。
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