無料ブログはココログ

« 横光利一の欧州俳句紀行 | トップページ | 槿花一日の栄 »

2009年9月25日 (金)

一枚の葉っぱ

Photo

   新古典主義と呼ばれる日本画家・安田靫彦に入門してまもない女流画家・小倉遊亀は、下図さえ描けないほど悩んでいた。「私には絵を描く天分があるのかしら?」と思わず口走ったとき、絵筆を動かしておられた師靫彦が筆をおいて、静かな口調で言った。「一枚の葉っぱが手に入ったら宇宙全体が手に入ったのと同じだよ」と。その一言で遊喜は105歳になるまで絵を描き続けられた。座りづめで、ひざの骨が変形し、車椅子生活となったが、最晩年まで絵筆をとり、一枚の葉を追い続けた。

« 横光利一の欧州俳句紀行 | トップページ | 槿花一日の栄 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 横光利一の欧州俳句紀行 | トップページ | 槿花一日の栄 »

最近のトラックバック

2025年2月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28