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新古典主義と呼ばれる日本画家・安田靫彦に入門してまもない女流画家・小倉遊亀は、下図さえ描けないほど悩んでいた。「私には絵を描く天分があるのかしら?」と思わず口走ったとき、絵筆を動かしておられた師靫彦が筆をおいて、静かな口調で言った。「一枚の葉っぱが手に入ったら宇宙全体が手に入ったのと同じだよ」と。その一言で遊喜は105歳になるまで絵を描き続けられた。座りづめで、ひざの骨が変形し、車椅子生活となったが、最晩年まで絵筆をとり、一枚の葉を追い続けた。
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