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2009年8月24日 (月)

宝塚少女歌劇と平井房人

    漫画家の平井房人(ひらいふさんど、1903-1960)と言っても、御存知の方は相当のご年輩の方だろう。むかしの人は新聞の漫画が面白くてためになるので、切り抜いてスクラップに貼っていたようだ。平井房人は明治36年、福岡県久留米で生まれる。大正10年に上京したが、関東大震災で神戸に移る。同時に宝塚少女歌劇の美術部に所属し、雑誌「歌劇」の編集、舞台の台本やポスター制作にその才能を発揮した。関西の漫画家たちと「大阪グルっペ」を設立。昭和13年、大阪朝日新聞に「思ひつき夫人」を連載し、好評を博す。翌年には竹久千恵子、山野一郎で東宝映画「家庭報国思ひつき夫人」(斎藤寅次郎監督)が作られる。続いて、毎日新聞に「ポッポおばさん」を連載する。作品はほかに「花百合ダン子」など漫画や子ども向けの絵本、イラストなど膨大な量が残る。今回、寄贈された資料の中になんと「思ひつき夫人」の新聞切り取りスクラップが見つかった。そのほんの一部を紹介するが、平井房人のセンスの良さをうかがうことができる。

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女性の書斎」カテゴリの記事

コメント

平井房人という方について、調べています。
昭和14年頃、数年間、平井氏宅にて、住み込み女中をしていた方がおられます。
現在は90を過ぎておられますが、お元気です。二人の息子さんの子守をされていて、とてもいいご家族で、とてもよくしてもらったそうです。
ケペル先生のブログが、とてもわかりやすく、興味を持ちました。
遠方なのでそちらの図書館にいけないのが残念ですが。
もし、ブログに記載されておられること以上に、何かご存知でしたら、ぜひ教えていただきたいです。

お便りありがとう。平井房人研究とはめずらし、めずらし。関西の者ですが、その名を知ったのは数年前のことで記事以上のことは知りません。「思ひつき夫人」は「サザエさん」の原型のように感じています。

すぐにお返事ありがとうございます。
当時は作品が映画化までされていたようですね。「思ひつき夫人」の精神は、今また見直されている、新しさを感じます。
確かに、サザエさんに通じるものがあるのかと。
そちらに、切抜きがたくさんあるのですね。行けるときがあれば、ぜひじっくりと見せていただきたいです。

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