八月のクリスマス
ジョンウォン(ハン・ソッキュ)は小さな写真館を経営する青年。ある夏の日、若い駐車違反取締員の女性タリム(シム・ウナ)と知り合う。やがて、タリムは毎日のように彼の店に姿を見せるようになる。死期が迫ったジョンウォンにとって彼女の存在が唯一の慰めとなる。季節は夏から秋、そして冬へ。数週間、ジョンウォンは入院した。退院したものの彼に残された時間はわずかだった。写真館に戻ると表の窓ガラスが割れている。入るとタリムからの手紙があった。
大好きなおじさんへ
おじさん、お元気ですか。私は今、あまり元気じゃありません。この間の日曜日、とても楽しかった。遊園地でおじさんとソフトクリームを食べたこと、銭湯に行って帰りに食べたミカンの味、歩きながらおじさんが話してくれた幽霊のおならの話。私、あの日から自分はおじさんの特別な人になれたのだと思っていました。今年のクリスマスはおじさんと一緒に過ごせるんだと、そんなふうに考えていました。おじさんは私のことどう思っていますか?少しだけでも会いたいです。 タリム
* *
タリムへ
突然、姿を消してごめんなさい。手紙を読みました。あれから僕は、持病が悪化して入院していました。君には話していませんでしたが、僕は以前から重い病を抱えていたのです。おそらく僕は、今年のクリスマスを生きて迎えることはできそうにないのです。君と知り合って数ヶ月、僕はとても幸せでした。最後まで言えなかった言葉を言います。君を愛しています。けれども僕にはもう君と分かち合える人生の時間が残っていません。君のそばにいて元気づけてあげることができないのは本当に残念です。だからせめて、僕のことで悩んだり気に病んだりすることだけはしないでください。あの夏の日、君と出会えたことは、神様が最後に僕に与えてくれた最高のプレゼントだったと思っています。僕にはあの八月に、人より早いクリスマスがやってきたのだと。 ジョンウォン
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