テレビ開発とヒトラー
昨年テレビ東京の番組「よろセン!」でアイドル・タレントがアドルフ・ヒトラーを「ヒトラーおじさん」と親しみを込めて呼び、偉人として取り上げたことに対して、ネット上で抗議が殺到したことがあった。
ヒトラーは忌まわしい独裁者に違いないが、功績も一つもないわけではない。アウトバーン(高速道路)の建設、国民車フォルクスワーゲンの開発、ロケットⅤ1、Ⅴ2の開発、それにテレビの開発である。ドイツでは1935年に世界で初めてテレビの定期放送が開始され、翌年開催されたベルリン・オリンピックはテレビ中継された。つまり現在の情報伝達の中心的存在であるテレビの開発・普及に大きく貢献したのはヒトラーなのである。ヒトラーとローマ皇帝ネロはどこか似ている。彼らはオペラハウスでやることを国家の歴史の中で演じてしまったという「場ちがい」をしてしまったのである。
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私の控えでは「1928年5月11日、ニューヨーク州でGE社が初のテレビの定時放送を開始する、週3回,1回30分。同年7月3日、テレビ、米国で売り出され大反響。同年8月21日、ニューヨーク・タイムズに世界最初のテレビ番組掲載。1929年9月30日、英国放送協会、テレビ定時放送開始」とあります。ケペル先生の当該記述のドイツ云々はテレビ定期放送の解釈、定義の問題に帰結されるとは思いますが。
投稿: 西蒲原有明 | 2023年4月28日 (金) 14時17分