美智子さまと三島由紀夫のお見合いは本当にあったのか
軽井沢のテニストーナメントで皇太子明仁親王が日清製粉社長令嬢・正田美智子(昭和9年生まれ)を見初めたテニスコートの恋から半世紀。昭和34年4月10日のご成婚から50年ということで今週号の雑誌各誌は美智子さまの記事が豊富である。なかでも週刊新潮4月2日号の記事「美智子さまと三島由紀夫のお見合いは小料理屋で行われた」は本当だろうか。
毎日新聞の元記者・徳岡孝夫が三島由紀夫(1925-1970)から「僕は美智子さんとお見合いしたことがあるんですよ」と聞いたことがネタになっている。銀座の小料理屋「井上」の2階で2人は見合いした(井上つる江・談)とある。時期は不明だが、おそらく昭和30年か31年ころであろう。三島は昭和33年に日本画家杉山寧の長女瑤子と結婚しているし、同年11月27日、美智子と皇太子との婚約発表があった。昭和30年といえば、美智子は聖心女子大学の2回生で、三島由紀夫は前年に刊行した『潮騒』がベストセラーとなり人気作家としての地位は確固たるものがあった。お見合いという正式なものなのかは怪しいが、おそらく両家の家族一緒に歌舞伎見物をしたあと食事をしたのであろう。その時の思い出をあとで三島は徳岡に面白おかしく話したのではないだろうか。
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