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2008年12月11日 (木)

ユーラシア農耕史と比較文明学

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      ビジュアルワイド図説世界史 東京書籍

 ユーラシアは、オリエント、ヨーロッパ、インド、チベット、モンゴル、中国、日本など諸文明が興出した人類史最大の舞台である。それは砂漠や草原が温帯・熱帯の森林に至るまで多様な風土で構成されている。中尾佐助などの研究によると、ユーラシアにおける農耕文化の発生地と伝播は図のように、地中海農耕文化、サヴァンナ農耕文化、根栽農耕文化などに区分される。

   戦後新設された世界史では、これまでの西欧中心主義を超えて、地球上のさまざまな文明の相対的価値を平等に認め、それを比較文化史的な立場からみていこうとする文明史観が現われた。トインビーは、「歴史の研究」(1924-1961)において21個(後に23個に修正)の文明社会を認め、それらがいずれも発生、成長、挫折、解体の四段階を経るものとしている。東京大学の伊東俊太郎(1930年生まれ)は、トインビーなどの研究をもとに、比較文明学の立場から17の基本文明圏を提唱している。(「都市と古代文明の成立」講談社、昭和49年刊)。そして人類史の時代区分を、人類革命、農業革命、都市革命、精神革命、科学革命の五つの転換点を考えることによって、地球上のあらゆる文明を比較史的な視点からグローバルにみなおす新しい世界史観をさぐってきた。もちろんこれは伊東の独創ではなく、カール・ヤスパース(1883-1969)などの人類史区分を参考にしているのであろう。ヤスパースは「歴史の起源と目標」(1949年)の中で、枢軸時代という概念を提出している。しかしながら伊東の独創的アイデアも随所にみられ、科学史と比較文明を結びつけた研究業績は精読すべき価値があると考える。

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