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2008年12月 9日 (火)

土足厳禁

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   今では図書館に入館するときスリッパに履き替えるところは公共図書館ではほとんど見かけなくなったと思われるが(現実には小さな図書館にはまだあるらしい)、いわゆる土足厳禁は昭和戦前期はまだ一般的なスタイルであった。では西洋式の靴履きのままで入館が可能にした最初の図書館はどこか、というと手元にある二、三冊の書物を調べてみたが見当たらなかった。

    土足入店ということなら商売だけにデパートが早かった。通説では、大正12年の関東大震災後、銀座松坂屋が土足での入店を可能にしたところ、繁昌したので、他店も追随したことが土足入店の始まりとされる。また一説によると銀座の三越が11月に改装オープンして全館土足入店にしたといわれる。だがそれより以前に、白木屋(現在の東急百貨店)は大正12年5月15日から神戸出張所で土足入店を始めたとあるし、大丸ではそれよりもずっと前の大正5年5月15日に下足番をなくして、履物のまま入店できるようにした、というデパート各社の競い合いの歴史があるので、なかなか最初を決めることは難しい。

  このブログは一応は図書館系ブログとなっているので、話を図書館の土足入館にもどすと、アメリカ留学から帰国した毛利宮彦(1886-1956)は大正5年、6年ころ、早稲田大学の図書館の新館建設設計に当たっていたが、その図書館はおそらく床をアスファルトにして全館土足入館を考えていたであろうと推測する。毛利宮彦の計画自体は中止され、まぼろしとなったが、日本最初の土足入館の図書館はおそらくいずれかの大学図書館ではないだろうか。

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