クロード・ルルーシュ、ジャン・リック・ゴダール、フランソワ・トリュフォ。映画といえばフランス映画というのは、ずいぶんと昔のはなしとなった。今では、現代フランス映画は、ほとんど話題にならない地味な作品ばかり。でもやはり少し気になる。今年1年、日本で公開された映画をリバイバル作品も含めて総決算。
ドキュメンタリー作家ニコラ・フィリベール監督の「かつて、ノルマンディーで」(2007)。
ジョエル・セリア監督が思春期の少女の不安定に生と死を描いた「小さな悪の華」(1970)主演カトリーヌ・ヴァジュネール。
エリック・エマニュエル・シュミット監督の大人のラブ・コメディー「地上5センチの恋心」(2006)。主演カトリーヌ・フロ。
ジャック・リヴェット監督の19世紀の貴族社会の男女の恋を描いた「ランジェ公爵夫人」(2006)。主演ギョーム・ドパルデュー、ジャンヌ・バリバール。
ジュリー・デルビー監督の「パリ、恋人たちの2日間」(2007)は、仲の良いカップルに突如訪れる別れの危機をユーモラスに描く。主演ジュリー・デルビー、アダム・ゴールドバーグ。
ドゥニ・デルクール監督の「譜めくりの女」(2006)は、ピアニストへの夢を絶たれた少女の絶望、時を隔てた愛憎を描く。主演はカロリーヌ・フロ、デボラ・フランソワ。
クリストファー・トンプソン監督の「モンテーニュ通りのカフェ」(2006)は、パリの一軒のカフェに集まる人々を描いたヒューマン・コメディー。主演はセシル・ド・フランス、ヴァレリー・ルメルシエ。
同性への淡い恋を描いたセリーヌ・シアマ監督の「水の中のつぼみ」(2007)。主演ポーリーヌ・アキュアール、アデル・ヘネル。
誕生日のパーティで美術商のフランソワは、祝福どころかそれまで友人だと思っていた人々から「君には友達がいない」という言葉を聞かされ、ショックを受ける。フランソワは偶然親切なタクシー運転手に出会う。人生の半ばを過ぎた男の孤独を描くパトリス・ルコント監督の「ぼくの大切なともだち」(2006)。主演はダニエル・オーターユ、ダニー・ブーン。
普通の女性が、ある日、理不尽な恐怖にさらされるホラー。ジュリアン・モーリー、アレクサンドル・バスティロ共同監督作品「屋敷女」(2007)。主演アリソン・パラディ、ベアトリス・ダル。
ジャン・ベッケル監督が、孤高の画家と庭師との交流を描く「画家と庭師とカンパーニュ」(2007)。主演はダニエル・オーターユ、ジャン・ピエール・ダルッサン。
ケヴィン・マクドナルド監督の「敵こそ、我が友」(2007)。元ナチスのクラウス・バルビーは戦後南米へ亡命。ボリビアに軍事政権を誕生させる黒幕となり、チェ・ゲバラ暗殺の首謀者となる
アルベール・ラモリス監督の「赤い風船」(1956)。風船と友達になった少年の純真さを描く。主演パスカル・ラモリス。
ホウ・シャオシェン監督「ホウ・シャオシェンのレッド・バルン」(2007)。都会に暮らす母子の孤独な生活を中心に、古き良きパリの美しさをスケッチ風に描く。
フランスの美しい田園風景のなか、10歳の少女の不安と冒険心を描くジャン・ピエール・アメリス監督の「ベティの小さな秘密」(2006)。主演アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ。
奇妙な宿に迷い込んだ男女のサバイバルを描くザヴィエ・ジャン監督の「フロンティア」(2007)。主演カリーナ・テスタ、オルレアン・ウイイク。
しがない中年男たちがダンスによって輝きを取り戻す姿をユーモアと哀愁を織り交ぜて描くファビエン・オンテニエンテ監督の「ディスコ」(2008)。主演フランク・デュボスク、アベス・ザーマニ、サミュエル・ル・ビアン、エマニュエル・ベアール。「シャル・ウィ・ダンス」のフランス版か?
パリに暮らす人々の群像劇をセドリック・クラビッシュ監督が描く「パリ」(2008)。ロマン・デュリス、ジュリエット・ビノシュ。
アラン・コルノー監督の「マルセイユの決着」(2007)はジャン・ピエール・メルヴィルの「ギャング」のリメイク。主演はダニエル・オーターユ、モニカ・ベルッチ。
フランスで唯一の騎手の養成学校を舞台に、騎手になる子どもたちの姿をとらえたドキュメンタリー作品。バンジャマン・マルケ監督の「ジョッキーを夢見る子供たち」(2008)
港町シェルブールの傘屋の娘と自動車修理工は結婚を誓うが、男はアルジェリア戦争へ行く。数年後、クリスマスの日、偶然再会する。ジャック・ドミー監督「シェルブールの雨傘」(1964)。主演カトリーヌ・ドヌーブ、ニーノ・カステルヌオーヴォ。リバイバル作品
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