ポリアンナの幸せゲーム
ポリアンナは、孤児だがどんなことでも喜びにかえてしまう明るい性格の11歳の少女である。そして周りの人々にも幸せを感じる心、喜ぶ気持ちを広めていく。
ある日、ハリントン家のお手伝いのナンシーはポリアンナに訊ねた。「ねぇ、おじょうさま。なぜそんなに喜んでばかりいるのですか」
「あらね、それはゲームだからよ」
「えっ、ゲームですって」
「そう、しあわせゲームなの。おとうさまが教えてくれたの」
「まあ、どんなゲームなんですか」
「とてもかんたんよ。だってね、うれしいことをさがしだせばいいの。そう、このゲームをはじめたのは、足の不自由な人が使う松葉づえが、あたしのところに届いたときからよ」
ポリアンナは、そのときのことを思い出すように、ゆっくりと話をはじめた。
「あたし、そのころお人形がとてもほしかった。それで、お人形をくださいって手紙を書いて、教会の本部へ送ったのよ。そしたら、いま、杖しかないので、杖を送ります、って返事がきて、杖が送られてきたの。それで、あたし、泣きだしたわ。すると、おとうさまが、ポリアンナ、杖をもらって喜ばなくちゃいけないよ、っていうの」
「まあ、どうして、杖をもらって、喜ぶんですか」
ナンシーがあきれ顔で、ポリアンナをみつめた。
「あたしも、はじめはわからなかったわ。そこで考えていると、おとうさまが、杖を使わなくてすむからうれしいだろ、っていったの」
「へぇ、変な考え方ですね」
「いいえ、ちっともへんじゃないわ」
ポリアンナは言った。
「すばらしいことなの。だって、どんなことからだって、うれしいことがみつけだせることがわかったんですもの。うれしいことが見つけだせたときは、とっても幸せな気持ちになることがわかったんですもの」
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