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2008年10月27日 (月)

下流にいて汚濁にまみれてはいけない

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    隋の煬帝はせっかく中国を統一しながら、たちまちにして崩壊した。だが、一王朝の歴史は次の朝代に書かれるので、書き手は自己正当化のために前代の失政を誇張する傾向がある。煬帝は運河の開削など功績は図り知れないが、暴君として天下の汚名をすべて背負わされる。

   隋の煬帝や殷の紂王を持ち出すのは大げさといわれるかもしれないが、現代のネット社会では、セレブのちょっとの発言から批判が噴出することがある。来年3月開催されるWBC監督問題がそうである。星野仙一は熱血漢とパフォーマンスでここ数年、星野ファンに支持されて絶大な人気者であった。だが奢りと高ぶりにご用心。北京五輪での「星野ジャパン」の惨敗とその後の言動で、OBや一部野球ファンからも星野批判が続出した。そこへスーパースター・イチローの「WBCは北京五輪のリベンジの場ではない」という発言が一石を投じる形となった。WBC体制検討会議は形のうえでは星野へ要請を決めたものの、星野の固辞で監督人事はさらに混迷を深めた。本日、開催された第2回会議で原辰徳に就任要請をすることが決まったが、今回の一連の騒動はこれまでの星野仙一の栄光を汚してしまったようだ。「下流に居ることを悪む」というのは、それほどの悪事を働いたわけでもないのに、騒ぎが大きくなって、天下(野球界全体の諸問題)の汚濁をすべて星野個人に背負わしてしまったことだ。星野の放言や言動に対してこれまで心よく思わぬ人が多くいることがその背景にあろうが、星野批判には過剰な面があるようにみえる。「敗軍の将、兵を語らず」というが、スポーツマンの多弁が禍の元凶である。若大将・原辰徳にはスポーツマンらしくさわやかな采配を期待したい。

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