韓流ブームと日・韓旅行者数
かつて日本と韓国の関係を考えるとき「近くて遠い国」という言葉が必ず使われていた。「近い」とは、いうまでもなく地理的に近いことである。「遠い国」という言葉の中には多様な意味が含まれているが、実態がよくわからない、親しみがもてないという感じがある、と思われる。1982年の総理府の世論調査によると、日本が最も親しくしていくべき国として、1位のアメリカは34%であったのに対して、韓国は1%にすぎなかった。なお韓国で1982年に行なわれた世論調査によると「最も嫌いな国」の1位は日本で36.5%であった。
ところがこの10年で日韓の関係は大きく変化した。ここ数年の日本での韓国旅行ブームはどうであろう。安くて近くて、2泊3日で楽しめるという「安近短」が大きな要因。また韓国ドラマ「冬のソナタ」のブームもあって、ロケ地めぐりに人気がでた。日本人が大量に韓国を訪れると、反対に韓国人が日本に来るようになった。2000年ころまでは、人口規模を反映し、日本に来る韓国人は韓国に行く日本人の2分の1程度であった。ところが、2005年の愛知万博をきっかけに韓国からの旅行者が増え続けた。2007年にはついに日本に旅行する韓国人の数が、韓国に旅行する日本人の数を上回り、260万人を突破したという。
ところで2005年11月創刊の韓国生活文化雑誌「スッカラ」が今年8月号で休刊するという報せがあった。韓流ブームもいよいよ終息した感があったと思って哀しかった。ところがなんと11月号が店頭に並んでいるではないか。出版裏事情はわからないが、大物政治家・経済人の夫人が韓流ファンで亭主に泣きついて、資金提供を申し出る人が現われたのだろうか。ともかく芸能だけに片寄らずに、料理から、絵本、韓服、お茶、伝統工芸などすべての韓国の文化を伝える情報誌としての存在意義は大きいと思うので編集者は頑張ってください。
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