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2008年10月 7日 (火)

メトロの匂い

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    今も昔もフランスの女性は世界中の男性の憧れである。フランス女性と知り合う機会の先ずない日本人男性の最も手っ取り早い方法はフランス映画の中から「理想の女性」や「永遠の女性」を探すことだった。アルレッティ、マリー・ベル、コリンヌ・リュシェール、アナベラ、ダニエル・ダリュー、ミシュリーヌ・プレール、アヌーク・エーメ、フランソワーズ・アルヌール。だがたった一作ながらその面影を生涯忘れぬ女優がいる。ミレーユ・バラン。

    映画「望郷」でギャングのペペ・ル・モコ(ジャン・ギャバン)はカスバに身を隠していたが、ある日、パリから来た美しい女ギャビー(ミレーユ・バラン)にあう。ペペは彼女がもつ故郷パリの匂いに惹かれる。「君はパリのメトロの匂いがする」、ペペがギャビーに言うシャレた言葉は世界映画史の中でも最高の名セリフである。

     ところでミレーユ・バラン(1911-1968)という女優のことは、「望郷」以外何も知らない。あれほど印象に残る女優なのにウィキペディアの項目にもない。「ビバ!フランス映画の女優たち」にわずかに紹介記事がある。パリでモデルをしていた21歳のとき、モーリス・カノンジュ監督に見出されて「クラス万歳」に出演。G・W・パプスト監督のフランス亡命時代の作品「ドン・キホーテ」をへて、1936年のジュリアン・デュヴィヴィエ監督の「望郷」に出演。眉を細くひいたメランコリックなパリの女を演じて世界的にその名を知られる女優となった。だがこの当たり役のイメージが強すぎてか芸域を広げられないまま1946年「最後の騎打」を最後に引退。不遇のうちに、パリにて病死した。

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