ティ・アーモからはじまった恋
イングリッド・バーグマンがロサンゼルスの小さな映画館でイタリアの鬼才ロベルト・ロッセリーニ監督の「無防備都市」を見たのは、1948年の春、彼女32歳の時だった。その後、こんどはニューヨークで「戦火のかなた」を見てバーグマンはたいそう感動して、ロッセリーニ宛てに一通の手紙を書いた。
「親愛なるロッセリーニ様、私はあなたの映画をたいへん楽しく拝見しました。もしスウェーデンの女優が必要でしたら、私は出かけて行き、あなたと映画をつくる用意があります。私は英語はたんのうで、ドイツ語も忘れておりませんが、フランス語はまったく忘れ、イタリア語で知っているのは「Ti Amo」(ティ・アーモ)あなたを愛する、だけです。尊敬をこめて、イングリッド・バーグマン」
バーグマンが「ティ・アーモ」という言葉を知っていたのは、映画「凱旋門」(1948)の彼女のセリフがあったからだ。運命は数ヵ月後に彼女をローマに運んで、バーグマンとロッセリーニは恋に落ちた。
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