「パン売りロバさん」近藤圭子
ロバのおじさん チンカラリン
チンカラリンロン やって来る
ジャムパン ロールパン
できたて やきたて いかがです
チョコレートパンも アンパンも
なんでもあります チンカラリン
昭和30年代、四輪の馬車をひくロバのパンの移動販売が日本各地に見られた。「♪ロバのおじさん チンカラリン」というテーマソングを歌っているのは、われらが近藤圭子ちゃんだ。昭和20年代から30年代初期にかけては、童謡歌手が大人気だった。川田正子、孝子、美智子の川田三姉妹、古賀さと子、安田祥子・章子、松島トモ子、伴久美子、渡辺典子、なかでも近藤圭子は少女から美人女優へと成長した美形アイドル№1だった。昭和18年3月18日生まれ。現在65歳ということになる。7歳より、キングレコード専属作曲家・山本雅之に師事し、昭和26年、「仔豚のラッパ」でデビュー。テレビ時代になると、「八頭身美人」といわれた近藤圭子のスタイルのよさが日本テレビ局の目にとまり専属スター第一号となる。テレビでは「星をみつめて」「私のおかあさん」「ああ無情」の主役に抜擢され、映画も「透明人間」「宮本武蔵」に出演している。雑誌「少女」の昭和31年人気スター投票を見ると、堂々の第5位にランクされている。
第1位 松島トモ子
第2位 美空ひばり
第3位 中村錦之助
第4位 古賀さと子
第5位 近藤圭子
近藤はその後もテレビ、映画で活躍し、「豹の眼」(昭和34年)、「快傑ハリマオ」(昭和35年)と大人気番組に出演している。三橋美智也が歌う「快傑ハリマオ」のレコードのB面は近藤圭子が歌う「南十字星の歌」だ。NHKのテレビ・ミュージカル「バリ島への道」の主役を勤めた。ところが昭和40年4月28日、草津の有料道路の乗用車の中で妻子ある男性と短刀で刺し違えるという心中未遂事件を起こした。童謡歌手から美人女優という人も羨む22歳のアイドル近藤圭子が、はじめて知った純粋な愛が何故、心中という選択に向かったのか、詳細は謎であるが、ともかく聖女は忽然とケペルの前から消えていった。ネット情報によると、昭和49年にはアメリカ人と結婚し、ハワイで今も幸せに暮らしているという。
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