北京五輪と読書
北京五輪の開会式を見て感じたことは、やはり悠久の歴史を誇る中国は「文字の国」「読書の国」だということである。儒学の学徒が竹簡を手に、力強く論語を読み上げる。そして紙、火薬、活版印刷、羅針盤の発明は、人類文化の発展の礎となった。張芸謀の演出は素晴らしい。スポーツの祭典だけに、読書家には無縁のものと思っていたが、文武両道は大切である。
王陽明が少年のとき、塾の先生に「一番大事なことは何ですか」とたずねた。先生は「読書して科挙に合格すること」と答えた。すると王陽明は「一番大事なことは科挙に合格することではなく、たぶん読書の目的は聖人に学ぶことでしょう」といったという。しかしながら現実には多くの人びとは出世のために勉強をする。
家を富ますに良田を買うを用いざれ
書中自ら千鍾の粟あり
居を安んずるに高堂を架するを用いざれ
書中自ら黄金の屋あり
門を出づるに人の随うこと無きを恨む莫かれ
書中車馬多くして簇るが如し
妻を娶るに良媒無きことを恨む莫かれ
書中女あり顔玉の如し
男児平生の志を遂げんと欲せば
六経勤めて窓前に向って読め
(古文真宝前集 真宗皇帝勧学文)
「美女をえたいと思えば、本を読め」というのが中国の古くからの教えであった。早速、本日もせっせと本の買出しに行く。
姫野友美「女はなぜダメ男にはまるのか?」、内田春菊「もっと悪女な奥さん」、丘眞奈美「京おんなに学ぶ」、黒柳徹子「小さいときから考えてきたこと」、篠原千絵「水に棲む花 全5巻」、「モモスタイル」、「新しい単位」。「モモスタイル」はモモというピンク色のくまのぬいぐるみの写真集。いわゆる「ゆるキャラ」であろうか。画像はモモ兄と渡辺満理奈ちゃん。「新しい単位」はフジテレビの「宝島の地図」のワン・コーナー、「STNK世界単位認定協会」を単行本にしたもの。重さや長さに単位があるように、「ゴージャスさ」「気まずさ」「憎たらしさ」にも単位がほしい。例えば、「器用さ」の単位として「渡辺満理奈の生きかたの器用さ」を180snとしている。これらの本はクズ本として100円で売られ、図書館でも「くだらな本」などといわれすぐに除籍対象となるが、サブカルチャーとしてみた場合、収集・保存の対象範囲とすることはちょっと勇気がいるが、面白い効果が出るものと期待している。
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