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2008年6月28日 (土)

大久保利通の業績は?

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                維新当時の大久保利通

   NHK大河ドラマ「篤姫」が面白い。もちろん主演の宮崎あおいの魅力によるところが大であるが、ケペルは大久保利通の不遇な青春時代に興味を持って観ている。先週放送分の大久保正助(原田泰造)が母フク(真野響子)に「鬼になります」といった場面がよかった。

   ところで本日の朝日新聞朝刊の小学生は「幕末から明治の政治家は苦手」という一面の記事を興味深く読む。国立教育政策研究所の調査によると、小学校6年生では卑弥呼、ザビエル、ペリーの業績の正解率は9割以上なのに、「新政府の中心になった」大久保利通、木戸孝允、「国会開設にそなえ政党をつくった」大隈重信の正解率はいずれも30パーセント以下である。とくに大久保利通は42人中の最下位の23.5パーセントであった。小学生に複雑な幕末維新の歴史を理解させることは難しいであろう。おそらく小学校では人名を覚えさせるくらいで、中学、高校と学習していくにつれて、なんとなくイメージがつかめてきて、大人になってはじめて大久保利通が第一級の政治家であったことを知るのである。(たぶん司馬遼太郎の「翔ぶが如く」を読んで)

   幕末の大久保利通のハイライトは、幕府側による大政奉還を無にしようと王政復古を宣言し、鳥羽伏見の戦いによる武力倒幕路線を貫徹したことにある。識見、勇気、手腕、すべての点で大久保は新政府の最高のリーダーであった。明治という日本の国家のかたちをつくった最重要政治家である。しかしながら、戊辰戦争という内戦で尊い多数の人命が失われたわけであり、それを小学生に説明しようとすると(戦争はしてはいけないことというベースがあると)、武力倒幕のリーダ大久保利通「鬼になります」といった言葉(もちろんドラマの中のセリフだが)を小学生に理解してもらうことは、ハードルが高すぎる。まあ、ケペルは小学校の教師ではないので悩むことはないか。つまり①卑弥呼、②ザビエル、③ペリーでも仕方ないかと思っている。ところでマッカサーがなぜないんだろう。小学校の歴史は不思議だ。

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