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2008年6月20日 (金)

少年とオオカミ

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  村の近くで、ひとりの子どもがひつじの番をしていた。そのうち、退屈になったので、「オオカミが来た。だれか来てください」と、大声で叫んでみた。すると、村の人びとが、「それはたいへんだ。」「ひつじを食われては困るぞ。」「それ、みんなでいって、オオカミをやっつけてやれ。」と、棒や鉄砲を持って駆けつけてきた。「オオカミはどこにいる?」集まってきた村人たちは、口ぐちに聞きました。「みなさんの話し声や足音を聞いて、オオカミは逃げていった。」

    ヒツジ番をしていた子どもは、こういってごまかした。「そうか、それはよかった。」たくさん集まった村人たちは、ほっと安心してみんな帰っていった。村の人たちがあわててとんで来るのが、子どもにとっては面白くてたまりません。退屈になると、オオカミが来たと叫んで、村人たちが騒ぐのを見て喜んだ。

   こんなことを三回ばかりやったあとのことだった。ほんとうにオオカミが4、5匹もやってきた。ヒツジの番をしていた子どもはびっくりして、「オオカミが来た。だれか来てください。」と、大声で叫んだ。

   ところが、村人たちは、「きっと、またうそだろうよ。」「いってやらなくてもいいよ。」「オオカミはすぐ逃げていくさ。」と、いい合って、だれも来てはくれない。

    ついに、オオカミはヒツジを一匹残らず食べてしまった。

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