アンヴァリッドとナポレオン
アンヴァリッドの落成
大西洋の孤島セント・ヘレナで英雄ナポレオンが1821年に没したとき、その遺言には「セーヌのほとりに埋めてほしい」と書かれてあった。ナポレオンの遺骸は1840年にようやくパリに帰ってきて、市内の教会に安置されたが、1861年にアンヴァリッド廃兵院に葬られた。
アンヴァリッドは「朕は国家なり」で知られる、かの太陽王ルイ14世によって1676年に建てられ、のちドーム教会も1706年に竣工した。戦傷者の療養所として使われてきたが、現在は軍事博物館・ドーム教会として軍人の霊廟となっている。日本でいえば靖国神社に相当する。フランス革命勃発時には、民衆が武器を求めて襲撃の対象となったが、今日アンヴァリッドに対する批判的な声は聞かない。すべて見てまわるのに、まる一日は充分にかかるであろうこの博物館は、軍事関連の歴史博物館として、ヨーロッパでも最大といわれている。なかでもナポレオンの柩が最も有名であるが、ナポレオンにまつわる品々が数多く展示されている。
ナポレオンの柩
ナポレオンのデスマスク
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